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年祝】【子供の祝い事】【夫婦の祝い事


 

お祝い事

 

■ 年祝 ■

 年祝イメージ

 

戦前までは、正月を迎えるたびに年齢を重ねて数えていく、数え年の方法で年を祝うのが習わしでした。しかし戦後からは満年齢、つまり誕生日を迎えるたびに年を重ねていくのが一般化し、年祝も満年齢の誕生日に行われることが多くなったようです。年祝もまた、多くの風習と同じように中国の陰陽五行説の暦信仰からきています。年祝には、次のようなものがあります。

 

還暦かんれき・・・・六十一歳

陰陽五行説で、十二支と十支の組み合わせが60年で一巡することから、元へ還るという意味。

 

古稀こき・・・・七十歳

杜甫の「人生七十古来稀なり」から引用されたもの

 

喜寿きじゅ・・・・七十七歳

喜の字を略して書くと七が重なっていることから

 

傘寿さんじゅ・・・・八十歳

傘の略字が八と十の組み合わせからなっていることから

 

米寿べいじゅ・・・・八十八歳

米の字が八十八の組み合わせからなっていることから

 

卒寿そつじゅ・・・・九十歳

卒の略字が九と十からなっていることから

 

白寿はくじゅ・・・・九十九歳

百の字に一画少ないことから

 

中寿ちゅうじゅ・・・・百歳

1世紀の意味から紀寿、中国の文献から大斎ともいう

 

茶寿ちゃじゅ・・・・百八歳

茶の字が十が二つと八十と八の組み合わせからなっていることから

 

上寿じょうじゅ・・・・百二十歳

人の寿命を上中下にわけ、その最も長い意味

 

■ 子供の祝い事 ■

 

子供

子供に関する儀式や行事は、妊娠5ヶ月目にする帯祝いから始まり、出産後は子供の成長に合わせていろいろとあります。妊婦や子供の死亡率が高かった昔は、無事な出産や成長を願う儀式や行事がもっとたくさんありました。現代では医学の進歩により、無事であることの方が当たり前になってきて、儀式や行事の数が減り、内容も簡略化されてきています。これまでの健やかな成長に感謝し、これからのたくさんの幸福を願う節目として祝っていきたいものです。

 

帯祝い

妊婦が妊娠5か月目の「戌の日」になると、下腹部に帯を巻く儀式が行われます。これは、これから先の妊娠と胎児の無事を願う儀式で、多産でお産も軽い犬にあやかって、安産であるようにと祈願します。儀式に用いる帯は、一般に「岩田帯」といい、「斎肌帯(いはだおび)」か「結肌帯(ゆいはだおび)」が変化してできた言葉だそうです。また、妊婦が腹に帯を巻くことからその儀式を「着帯式」と呼んでいます。昔は、この帯祝いのために紅白の絹の帯を二筋と普段に使用するためのさらし木綿一筋を妻の実家から送るのが習わしでしたが、今では地域の安産祈願で有名な神社から授かることになっています。安産の神は「産神」と呼ばれ、地方によっては、それが山の神だったり、便所の神だったりしました。通常、安産の神といえば「水天宮」が挙げられます。ここには、お宮参りも多く、岩田帯をもらいに来る人が後を絶ちません。

 

お七夜

生後7日目の夜に、子供の健やかな成長を願って行う行事が「お七夜」です。昔は、仲人、祖父母など一族が揃って、赤飯に尾頭付きの料理でお祝いをしましたが、最近はごく親しい人を招いて、内祝いの形をとるほうが多いようです。 赤ん坊の名前は、法律では生後2週間以内に決めることになっていますが、通常、お七夜に「命名の義」が行われるしきたりがあります。命名の義は、命名書をへその緒と共に神棚か床の間に供えたり、半紙に赤ん坊の名前と生年月日を書いて、鴨居に貼りつけたりします。また、この日は産婦の床上げの日とされ、「枕引き」「枕下げ」「巣立ち」とも呼ばれました。

 

お宮参り

その昔、子供の誕生は、将来、家の生活を支えてくれる新しい労働力の誕生を意味すると同時に、村落共同体の一員が増えるという、村の喜びの意味も持ち合わせていました。地方によって異なりますが、生後男児30日、女児32日で「お宮参り」を行います。お宮参りとは親が生児を神社に連れて行き、将来の健康と幸福を祈願するものですが、これは、その村落共同体の一員に参加するための儀式が今日に残ったものなのです。新生児は、土地の神である「産土神(うぶすながみ)」のところへ行って、その土地で生まれたことを報告し、お守りをもらい、身につけることによって氏子の仲間入りができました。従って本来、お宮参りは、出生地の氏神か、これから住むことになる土地の氏神へ参拝するのが正しいことになります。 また、お宮参りは、産婦の忌み明けの儀式でもあります。産婦の身体は、出産後ある一定の期間、汚れていると考えられ、出産の安全を守護する「産神」以外の神からは、遠ざかっていなければなりませんでした。生後何十日かたってから宮参りをする理由はここにあります。

 

お食い初め

「お食い初め」は、赤ん坊に生まれて初めてご飯を食べさせる儀式で、その赤ん坊が一生食べ物に苦労しないようにとの願いが込められています。ちょうど離乳食の始まる生後100日目に行われることが多く、地方によっては生後110日目、120日目というところもあるようです。 正式には、母方の実家から贈られた家紋入りの漆器の祝い膳を使い、茶碗、お椀、箸などはすべて新しいものが使われますが、現在では、プラスチック製のベビー用食器セットを新調し、そのまま離乳食用に用いる方が多くなっています。

 

初誕生

初めての誕生日を祝うことを「初誕生」といいます。日本人には何事も「初」を尊ぶという考え方があり、それを「先祝」といいました。つまり、先に祝ってしまえば、将来は願ったとおりになるという考え方です。初誕生は、別名「もち誕生」ともいわれ、「立ちもち」「力もち」といった餅をついたり、餅を子供に背負わせる風習があります。ここには、健康で力持ちの子に育って欲しいという親の願いが込められています。また、初誕生を前に歩く子供には、餅をぶつけて転ばせる地方もあります。 日本人にとって餅は昔から神聖なものとしてあがめられ、ある種の霊力が宿ると信じられてきました。ですが、満一歳の誕生日に餅をつく風習は、都会ではあまり見られなくなっています。

 

ひな祭り

ひな祭りは桃の節句とも呼ばれ、5月5日の男の子の節句に対して女の子の節句として行われてきました。ひな祭りは、昔、中国で3月の上巳(最初の巳の日)に、人形に厄を移して流す水辺のお祓いの行事をしたことに始まります。これが日本に伝わり、宮中で天皇のお身体を人形で撫で、厄をはらう行事になり、貴族階級にひろまっていったのです。その後、人形を水に流す習慣にかわり、お寺に送って、祈とうしてもらうようになりました。厄除けの人形としての意味がうすれ、女の子の良縁を願うため雛を飾るようになったのは、江戸時代の初期からで、初めは素朴な紙雛であったものが、儀式化されるとともに半永久的で装飾性に富む豪華なものがつくられるようになりました。元禄時代には雛壇をもうけて、段飾りや調度品まで飾るようになりました。内裏びなの飾り方がいろいろいわれますが、時代によっても、また、地方によっても異なります。関東では向かって左に男びな、右に女びなを飾るのが一般的です。

 

端午の節句

5月5日は端午の節句といい、五節句のひとつです。現在では子供の日として定着していますが、菖蒲の節句ともよばれ、飛鳥時代に日本に伝わったものです。1年を十二支に分けると、午は「ご」とよみ5に通じるので、5が重なる5月5日をおめでたい日として、端午の節句というようになりました。奈良・平安時代には、菖蒲やよもぎを冠や衣につけ、邪気をはらうまじないとしました。その強い香りで災厄をのぞくことができると考えられていたのです。江戸時代になると、菖蒲が尚武に通じることから、武家の間で男子の出生を祝い、元気に育つように祈る日となりました。この日に鯉のぼりをあげるのは、滝をさかのぼると龍にかわるという中国の伝説から、立身出世を願うシンボルとなったからです。子供の日にはもち米や米の粉でつくったちまきを食べます。ちまきは茅萱(チガヤ)の葉でまいたことからこの名がつきました。これを日本風にしたのが柏餅です。また、菖蒲は薬草でもあるので、菖蒲を浮かべたお風呂に入ると病気にならないといわれ、菖蒲湯をわかす風習もあります。

 

七五三

七五三は、室町時代から行われていた三歳の髪置き、五歳の袴着、七歳の帯解の行事を、ひとまとめにした行事です。三歳の髪置きは、それまで剃っていた髪を長く伸ばして、唐子まげを結う男女の式をいい、袴着は、五歳になった子供が初めて袴をはく式をいいます。平安時代は女子も袴をはいていたため、男女ともこの儀式を行っていましたが、やがて女子の服装の変化とともに男子だけの儀式となりました。七歳の帯解は女の子の祝いで、それまで帯のかわりをしていた付け紐を取り、初めて帯を結ぶ儀式です。このような三つの行事がこれらの年齢に行われたのは、中国で七五三といった奇数年が縁起がよいとされていたためです。また11月15日は二十八宿の鬼宿日にあたり、祝い事には最高の日とされているためともいわれます。男の子は5歳、女の子は3・7歳の11月15日に神社にお参りをします。この日は旧暦の霜月祭りの日であり、五代将軍綱吉の子、徳松の祝いがおこなわれた日でもあります。今では他の儀式と同じように、11月15日にこだわらず、その前後の土曜日や日曜日にお参りにいくことが多いようです。

 

入園・入学

日本では、古くから芸事の稽古はじめは6歳の6月6日と決まっていました。これは、この年齢のこの日が、人間の記憶力が系統的に繁りはじめる時だとされてきたからです。ですから、6歳からはじまる義務教育の年齢は、諸外国の例に従って適当に決めたわけではありません。 幼稚園は、1837年、ドイツのフレーベルがつくった「キンダー・ガーデン」が最初といわれています。日本で最初の幼稚園は、東京女子師範学校(現お茶ノ水女子大学)の付属幼稚園で、創立が明治9年です。小学校の入学式は、子供の親離れという意味も含めて、重要な儀式、つまりはひとつの節目となっています。小さい背中には大きすぎるランドセルを背負い小学校の門をくぐる子どもの姿は、親にとっては嬉しさと同時に寂しさも感じるものです。子どもは親元を離れ、同年の仲間と生活し、集団のルールを身につけなければなりません。

 

成人式

昔は加冠の儀、つまり一人前の成人と認められる元服の式を儀礼としていました。ある年齢に達した男子は、髪形を変え、冠をつけ、女子は髪を結い、かんざしを飾りました。この儀式が終わると結婚することが出来ました。 1月15日が成人の日と定められたのは、昭和23年でした。平成12年(2000年)より、1月15日の成人の日をハッピーマンデー法に基づき、1月の第2月曜日に改正されました。 20歳を成人としたのは、中国の古書に由来します。中国では男子の20歳を弱といい、元服し冠をつけて成人を祝っていました。若者のことを弱冠というのは、ここからきているそうです。今では満20歳で大人の仲間入りをしたと認められます。大人になるということは、社会的にも法律的にも大人として扱われるわけで、責任や義務を負うことでもあります。その自覚を促すために、自治体が成人式をとりおこなっています。

 

■ 夫婦の祝い事 ■

   

教会

太陽神アポロの守護する指であり、愛の誓いを宿す場所でもあるのが左手薬指です。また、神経や血管が直接ハート(心臓)につながっているといわれます。そのことからもハートを支配する指として婚約指輪を左手薬指にはめる習慣が古来より行われています。

 

結納

婚約の証をあらわす代表的な儀式に「結納」があります。本来、結納の結は「結いの物」であり、二つの新しい家が婚戚関係を結ぶために一緒に飲食する酒と肴を意味しています。その酒と肴を相手方に納することによって「婚姻」が成立するわけです。古い婿入り婚の時代では、婿が結納を持って嫁方に行き、嫁の両親と初めて正式に顔を合わせ、婿入りしました。これは昔、結婚が女性主体であり、女性が家にいて、男性が訪れるのが習わしであったからです。しかし、近世以降、結婚が当人同士の意志よりも、家と家の関係が重要視されるようになると、嫁入り婚が普及し、婚姻にいたるまでの種々の儀礼がもたれるようになりました。そして、結納品を受け取ることによって、初めて婚約成立の証明とみなされるようになったのです。

 

披露宴

結婚披露宴が不可欠になったのは、村の外から嫁を迎えるという、今日のような嫁入りの形式が取られるようになってからのことです。それ以前の村内婚では、披露は婚姻の成立より後に行われることが多く、結婚しても妻は実家に留まり、夫が妻の方へ通う婚姻形式でした。何年か経てやっと夫の家へ引っ越しする際に初めて披露を行ったのです。披露はきわめて簡略化されたものが多く、宴会が催されないこともありました。昔の村は共同体により生活が成り立っていたため、村の人間同士は互いに知り尽くしていました。ですから、わざわざ結婚の承認を受ける必要はなかったのです。しかし、村の外から嫁を迎えるとなると、そうはいきません。未知の人々が初めて出会うとなれば、お互いの親睦を計る必要がありますし、共同体に入るには人々の承認を求めることも不可欠でした。現代ではこうした地域の共同体は希薄になり、学校の先輩、会社の上司、同僚などに対する披露が主になっています。これも、新郎・新婦、双方が社会的環境から承認を受けるという意が含まれていることに変わりはないようです。

花

 

結婚記念日を祝う風習は欧米から伝わったものです。日本では、明治27年に明治天皇が結婚25周年目の銀婚式をされたことをきっかけに、徐々に一般に広がっていきました。もともとは、5年目、15年目、25年目、50年目、60年目と5回ぐらいしかなかったのですが、次第にエスカレートしていき、ついには75年目のダイヤモンド婚式にまで到達してしまいました。これらの名称は時代とともに変化しており、国や地方によっても違うことがあるので、同じ年の記念日でも、いくつも名称を持っていることがあります。

 

紙婚式かみこんしき・・・・1年

白紙で始まった一年を祝して

 

藁婚式わらこんしき・・・・2年

質素倹約を意味し、贅沢を戒める

 

革婚式かわこんしき・・・・3年

そろそろ倦怠期、革のように粘り強く

 

花婚式はなこんしき・・・・4年

花が咲き、実がなるように

 

木婚式もくこんしき・・・・5年

夫婦がやっと1本の木のように一体になる

 

鉄婚式てつこんしき・・・・6年

鉄のように強い人生を

 

銅婚式どうこんしき・・・・7年

家族、財産の安定を銅に例えて

 

ゴム婚式・・・・8年

弾力性のある2人の生活を

 

陶器婚式とうきこんしき・・・・9年

陶器を大事に扱ってヒビが入らなかった

 

婚式すずこんしき・・・・10年

錫のように美しさと柔らかさを兼ね備えて

 

鋼鉄婚式こうてつこんしき・・・・11年

鋼のように強い愛の力で結ばれて

 

絹婚式きぬこんしき・・・・12年

絹のようなきめ細やかな2人の愛情

 

レース婚式・・・・13年

さらに深く綾なす愛の証

 

象牙婚式ぞうげこんしき・・・・14年

象牙のように年齢を重ねて輝く価値

 

水晶婚式すいしょうこんしき・・・・15年

透明で曇りのない水晶のような信頼

 

磁器婚式じきこんしき・・・・20年

年代と共に値打ちが増す磁器のような夫婦

 

銀婚式ぎんこんしき・・・・25年

結婚生活の一区切り、いぶし銀の美しさ

 

真珠婚式しんじゅこんしき・・・・30年

富と健康をあらわす海の宝石に例えて

 

珊瑚婚式さんごこんしき・・・・35年

永い年月を経て成長する珊瑚に例えて

 

ルビー婚式・・・・40年

深赤色のような2人の深い信頼と誠意

 

サファイア婚式・・・・45年

誠実と徳望で結ばれた結婚生活

 

金婚式きんこんしき・・・・50年

金色の輝きを得たという豊かさで大きな記念日

 

エメラルド婚式・・・・55年

深く静かで尊い夫婦の生活

 

ダイヤモンド婚式・・・・60/75年

長寿と一族の繁栄を意味する最高の結婚記念日

 

 

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